TechDAS | Analogue Turntable

コンパクトボディの重量級プレミアムモデル

Air Force III Premium

Analogue Turntable

シャーシ寸法をミニマムにまとめた Air Force III シリーズは、Air Force テクノロジーによる優れたパフォーマンスとセッティングの自由度の高さが魅力のシリーズです。上位モデル Premium の開発にあたっては、従来の魅力をそのまま保ちつつさらなる高音質化を目指しました。アナログターンテーブルには製品の重量とサウンドパフォーマンスには相関関係があります。製品のサイズをキープしてさらなる重量化を達成するために参考としたのが、Air Force Two Premium に採用した砲金製プラッターです。III Premium でも同様に精密鋳造+表面研磨によるソリッドな砲金製プラッターを採用することにより、III Premium 全体では実に50kg を超える盤石な重量を得ました。

超常識プラッター重量を実現させる Air Force テクノロジー

オリジナル Air Force III ではソリッドアルミニウム製プラッターを採用しており、プラッター単体の重量は 9kg であったのに対して、III Premium ではプラッターをソリッドな砲金製としたことによりプラッター単体重量は実に 29kg に達します。このようなプラッター重量でもAir Force テクノロジーのひとつであるプラッターエア浮上(エアーベアリング)により、静寂かつ滑らかな回転を保ちます。サウンドは質量の増加に比例して、周波数レンジ、ダイナミックレンジともにさらに拡大いたしました。また、プラッター材として使用している砲金は金属としては少し柔らかく粘りのある材質ですが、この砲金の性質がサウンドにそこはかとない色彩を与えているのも魅力の1つです。

シャーシはオリジナル Air Force III と同様にソリッドアルミニウムからの削り出しで製造されていますが、プラッターに使用している砲金材のゴールドカラーが映えるように、シャーシの表面仕上げを光沢ブラックといたしました。アルミニウム表面に厚めの黒アルマイト層を形成し、手作業で高度に研磨することによって生まれる深い光沢は、砲金のプラッターのゴールドと非常によくマッチいたします。

ミニマムボディの Air Force シリーズのもうひとつの特徴は、使用するトーンアームの自由度の高さです。最大で4本のトーンアームを装着することが可能で、ロングもショートも好きなように組み合わせることが可能です。

Air Force シリーズは、その造りと仕上げにおいて日本における最高水準の職人技の繊細さを体現しています。洗練された美学は細部へのこだわりを表しています。

プラッターのエア浮上(エアーベアリング)

レコード盤を回転させるプラッターは重ければ重いほど良い、これは常識といってよい事実です。プラッターの重量による十分に大きなイナーシャ(慣性)が、決して滑らかとは言えないモーターの動きを補ってレコード盤の回転を滑らかにしてくれるからです。しかしプラッターを重くすると、従来のレコードプレーヤーではシャフトに全ての荷重がかかることにより、シャフトとベアリングに大きな負荷がかかってしまいます。ベアリングへの過剰な負荷はノイズや微振動の原因となり、サウンドの静寂性を妨げます。また機械的な磨耗も早くベアリングの性能劣化をも引き起こしますので、プラッターを際限無く重くすることは不可能でした。現実的にはどこかで妥協せざるを得なかったのです。

TechDAS Air Force シリーズで採用している独自のエアーテクノロジーのひとつ、プラッターエア浮上(エアベアリング)は従来の問題を解決する画期的な方法です。プラッターが空気の力で浮上することにより機械的なベアリングシステムを必要としません。この方法ではプラッター重量に何の制限もなくなり、十分に重いプラッターが完全に無音の状態で浮き滑らかに回転いたします。ノイズや振動の元となる機械ベアリングが存在しないことと、回転するプラッターがシャーシから浮上して機械的な接点を持たないことにより再生音に圧倒的な静寂感が生まれます。III Premium の砲金製プラッターの重量は 29kg という超重量級ですが、これはエアベアリングだからこそ実現できることです。

レコード盤吸着

もう1つのエアーテクノロジー、「レコード盤エアー吸着」により、レコード盤は重量級プラッターにぴたりと一体化します。これはレコード盤の反りを無くす効果もありますが、最も大きな意義はペラペラのレコード盤が重量級プラッターと一体化することにより、レコード盤の重さがプラッターと等価となることです。このことは針先に対して盤石のプラットフォームを提供し、針先のトレース能力を格段に向上させるとともに、空気の振動(音)によるレコード盤の共振を防ぎ不要な付帯音がトレースされることを防ぎます。

独立したモーターユニット

Air Force III シリーズでは、頑丈なアルミケースに封入された独立したモーターユニットを 150W 出力のパワーアンプでドライブすることにより安定的な回転を得ています。モーターが回転を始めてプラッターの回転速度が定速に達すると、モータートルクは自動的に 50% 未満に減少し回転の精度を維持するだけの役割に切り替わります。この状態では音質に悪影響を与えるようなサーボ制御は一切行っていません。ただし、センサーは常に回転速度を監視しており、速度調整が必要な場合はこのデータがマイクロプロセッサーを介しモーターにフィードバックされます。

究極のアナログ再生

アナログレコードにはデジタルソースを凌駕する膨大な情報が刻み込まれています。ただ、今までの技術によるアナログプレーヤーでは刻み込まれた信号をそのまま拾い出すことができなかったのです。アナログレコードはノスタルジックな道楽では決してありません。正しく信号を取り出すことができればデジタルソース以上に音楽のエネルギーを体感することのできる素晴らしい音楽再生の可能性を持っています。

TechDASは、私たちの Air Force ターンテーブルがレコード盤に刻み込まれた膨大な情報を正しく再生するための唯一の方法であると信じています。レコード盤に音楽を刻み込むラッカー盤カッティングマシンは、エアー吸着により盤面を盤石な状態として信号を刻み込みます。この状態を再生側でも実現させることにより、刻まれた信号をそのままピックアップすることを実現させるのです。

Air Force III Premium は本体ボディの他に、電源とエアーポンプ、エアーコンデンサーを内蔵した筐体で構成されます。プラッター浮上用とディスク吸着用にそれぞれ独立した2つのエアーポンプはアルミダイキャスト製ケースに封入され、ノイズや振動なく静寂に動作いたします。

スペック Technical Specification

ターンテーブル本体 + モーター部

シャーシ

材質:アルミニウム(A5056)精密切削加工
仕上げ:ブラックアルマイト光沢研磨仕上げ 
重量: 21 kg

プラッター

材質:砲金
仕上げ:表面保護塗装
重量:29 kg

総慣性モーメント

3,506 kg・cm2

駆動方式

布ベルトドライブ(特殊表面研磨ポリエステルベルト)

駆動モーター

AC シンクロナスモーター

モーター電源

パワーアンプ駆動回転制御方式

回転スピード

33.3 rpm / 45 rpm 回転数微調整機構付き

ワウフラッター

0.03 % 以下

外形寸法

473 (W) x 170 (H) x 363 (D) mm

重量

55 kg

設置に必要な寸法の目安

564 (W) x 413 (D) mm

エアーポンプ / 電源 / エアーコンデンサーユニット

消費電力

50 W

外形寸法

430 (W) x 175 (H) x 370 (D) mm 設置時奥行き方向 430mm必要

重量

14 kg

付属品

トーンアームベース (アルミニウム)

トーンアームによっては別途加工賃がかかる場合があります。

アクリル製プラッターカバー 

ケーブル類一式、エアホース類一式、プラッター交換用工具一式

取扱説明書

オプション用品

追加用トーンアームベース

ショート用とロング用がございます。