GIYA G2 S2

GIYA G2 シリーズは、元々大きなボディの GIYA G1 シリーズを苦労の末に小型化した傑作モデルです。設計者ローレンス・ディッキーは、GIYA シリーズ初代モデル G1 を完成させた後、すぐにそのテクノロジーを継承した小型モデルの設計に着手いたしました。G1 は歴史に名を残す革命的なスピーカーでしたが、実際に使うには少々大きすぎたのです。最初、設計者は小型化することは不可能であるという認識を示していましたが、コンピューターシミュレーションを重ね、ウーファードライバーの口径とパラメーターを最適化することで、G1 よりも小型のアブソーバー・チューブで最適な動作を得られることを発見いたしました。そうして G1 から２年を経て、容積を半分にした G2 が完成したのです。

G2-S2 はオリジナル G2 のボディサイズを踏襲して新たなテクノロジーを盛り込んだ第二世代モデルです。

VIVID Audio では低音部を受け持つウーファーを必ず２個１組で使用します。２つのウーファードライバーをキャビネットの対向する両面にマウントし、２つのドライバーを太い金属製のシャフトによって強固に固定します。対向面にマウントされることによりそれぞれのドライバーがキャビネットに及ぼす力を見事に相殺いたします。この見事なアイデアのおかげで VIVID Audio のスピーカーは重くて頑丈なキャビネットを必要としません。

GIYA シリーズの特徴的なフォルムは、当然 G2-S2 にも受け継がれています。このフォルムは、低音部を担当するウーファーがキャビネット内に放出する莫大な振動エネルギーを効率よく自然に減衰させるための、アブソーバー・チューブ技術の象徴です。

このアブソーバー・チューブをウーファーに適用させることは極めて優れた手法ですが、実現させることは大変に困難です。VIVID Audio では、先述したリアクションキャンセルマウントにより、比較的軽量な樹脂成型のキャビネットを使用することが可能となりました。樹脂成型のメリットの１つは３次元形状のキャビネットを簡単に作り出せることです。