FEATURE
3点支持の大型エアサスペンションにより外部振動を完全遮断
アナログターンテーブルにとって最も厄介な問題のひとつは床からの振動をいかに遮断するかです。
同じ床面に設置したスピーカーの振動や人の動きなどで生じる振動がターンテーブルに伝わると、音質に悪影響を及ぼすばかりか、さまざまな問題の原因となります。
多くのターンテーブルでは、スプリングや緩衝材などで床からの振動遮断を計りますがAir Force Oneでは、機械的な結合を最小とすることができるエアーサスペンションを採用しています。
この優れたサスペンション方式による外部振動遮断がサウンドの静寂性に大きく寄与しています。
本機はターンテーブル本体のほか、エアーポンプ+電源ユニット
およびエアーコンデンサーユニットで構成
Air Force One はターンテーブル本体のほかに、2つの筐体ユニットで構成されます。ひとつは電動エアーポンプと電源部を内蔵したユニットです。プラッター浮上用とディスク吸着用に2つのエアーポンプがそれぞれダイキャスト製ケースに封入され特殊なゴム製サスペンションを介して固定されています。
もうひとつは、ポンプからの空気をいったん溜め込んで送り出すためのエアーコンデンサーユニットです。エアーの脈流を取り去り十分に平坦なエアーフローを得ています。
本体シャーシは異種材を組み合わせた計43kgに達する3層構造
重量級シャーシが音の土台を構築
本体シャーシは物性の異なる2種類のアルミ合金による3層サンドイッチ構造とし固有共振の発生を抑えています。
最下部のベースシャーシとトップシャーシはマグネシウムとの合金であるA5052材を採用。
中心部には超超ジュラルミンと呼ばれる、最強の強度を持ち振動減衰特性にも優れたA7075材を採用。
シャーシの重量は合計で43kgにも達し、あらゆる音楽の土台をしっかりと支える役割を果たしています。
プラッターはメインとアッパーの組み合わせで構成
アッパープラッターは選択可能
ターンテーブルプラッターも重量級シャーシに相応しく超重量級です。
プラッターはメインプラッターの上部にアッパープラッターを組み合わせる構造を採用しており、内部には約1.1リットルのエアチャンバーを有しています。
ディスク吸着時にはこのエアチャンバーでエアリップルを排除するとともに、負圧により共振・共鳴の発生をさらに抑えています。
メインプラッターは非磁性ステンレスSUS316材を極めて入念に鍛造加工した贅沢なもので、重量は19kgに達し、回転時には極めて大きなイナーシャを生み出します。
アッパープラッターには音質の好みに応じて選択できるよう2種類の材質を用意しています。